東北大学と日本電気株式会社(NEC)の研究グループは、特殊な数体系に基づく演算圧縮法を発見し、消費エネルギーをこれまでより50%以上削減した世界最高効率のAES暗号処理回路の開発に成功した。 現在AESと呼ばれる暗号方式が世界標準化しつつあるが、複雑な計算は消費エネルギーが大きく、IoT機器には電池などで動くエネルギー制約の大きい機器が多いため、AES暗号処理の省エネルギー化が実用上極めて重要とされていた。 研究グループは、AES暗号アルゴリズムがガロア体という特殊な数体系に基づく計算として表現されることに着目した。今回考案した新演算方式では、入力の数表現を別の数表現に変換することで、複数の計算を一度に計算し、その後、数表現の逆変換を行うことで、通常の計算と同じ出力を得られる。また、使用する回路素子の大幅削減も可能。さらに、新方式に基づくAES暗号処理回路を設計・開発し、従来の世界最高の回