シャープは2日、専用のメガネをかけずに裸眼で立体(3D)映像を楽しめる液晶ディスプレーを開発したと発表した。2003年にも携帯電話向けに量産したことがあるが、今回はタッチパネル機能を備え、面積は約2倍の3.4型(約8センチ×約4.5センチ)とし、明るさも2倍に高めた。ゲーム機や高機能携帯などでの使用を想定しており、10月以降に量産を始める。 画面の表面に「視差バリア」と呼ばれる細かい縦のすき間が入ったガラスをはり、右目と左目に別の画像を届けることで裸眼でも立体的に見える仕組み。公開した試作機では、カブトムシやアニメの海賊が画面から数センチ程度飛び出して見えた。 これまでも同技術を使った携帯電話などを発売してきたが、画面が暗くて表示も粗いなどの問題があり「成功したとはいえなかった」(長谷川祥典常務執行役員)。新製品は、パネル内部の配線を細くする工夫で光の利用効率を高め、明るく高精細な3D