◇「皇帝のいない八月」(Movie Walker) 三島由紀夫の「楯の会」が市ヶ谷の陸上自衛隊東部方面総監部に乱入して、壮絶な死を遂げたのは、1970年(昭和45年)のこと。この映画はそれから8年たった1978年の作品。 山本薩夫監督は、軍事革命を志す渡瀬恒彦演じる元将校に、三島が市ヶ谷の事件での檄文と演説とほぼ同じことを言わせている。このセリフのシーンについて、背後で三島由紀夫の映像を被らせたかったが、さすがにそれは露骨としてやめたとインタビューにて答えている。この作品は1970年の三島由紀夫への山本薩夫からの回答という理解でよいだろう。 劇中、吉永小百合演じる、元将校の妻はいう「アナタは狂っている」と。そして映画は平和で悩みなどなさそうな若者や家族の集まる銀座の歩行者天国で終わっていく。それが山本薩夫のシンプルな回答だ。 このフィクションと言い切ることができるのは今となっては幸せなこと
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