「エコシステムですよ、そんなものを作りたい。お金が回って、支援もできる」 目の前のひげのオジサンが、笑顔でしきりに語っている。どうにも調子のいい話だ。 そもそも、シチュエーションがもうキマっている。渋谷の高層ホテルの上階にある割烹レストラン。そんな所での非日常的なランチに気軽に記者を誘う人間は、大抵はうまく利用してやろうという腹積もりのある経済ヤクザか、政治家の「私設秘書」と相場は決まっている。そんな人間には山ほど会ってきた。 しかし…いい話なんだよなあ、これ。 結論から言うと私は誘いに乗り、NHKを辞めた。 どうしてそんな決断をしたのか、最近、NHKで何をどうしてきたかという内情を含めて、「ちゃんと説明したほうがいいですよ」と後輩たちに勧められました。 とういわけで、ご興味があるかどうか分かりませんが、ちょっとだけ書いてみることにしました。全くつまらない話で、申し訳ないのですが…。 夢物