こんにちは。名古屋フォレストクリニック院長の河野和彦(こうのかずひこ)と申します。これまで、認知症の専門医として31年間、数万にのぼる認知症の患者さんと接してきました。また、家族会や学会に参加し、多くのご家族の声も聞いてきました。「コウノメソッド」とは、私が提唱する認知症の薬物療法です。認知症臨床ひと筋の道を、試行錯誤しながら歩む中で確立した治療法で、認知症の専門医でなくても、間違いなく処方できるマニュアルです。認知症の家族を抱える方たちの困難を少しでもやわらげ、希望を持っていただきたいという気持ち、また「認知症は治らない」とされている現状に警鐘を鳴らす気持ちで、提唱しています。この連載では、コウノメソッドについて、具体的な事例も交えて解説していきます。 なぜ、認知症は「治らない」と言われるのか 認知症は治らない―――この発想から抜け出すことができない医者は、残念ながら今も多くいます。それ
認知症には中核症状と行動・心理症状(周辺症状/BPSD)があります。行動・心理症状は人によって現れる症状が異なり、介護者を悩ませる症状です。記憶障害の他に睡眠障害、徘徊など、様々な症状が現れる認知症。起こりえる症状にはどんなものがあるのかを確認していきましょう。 中核症状と行動・心理症状(周辺症状/BPSD)とは 中核症状とは 行動・心理症状(BPSD)とは 中核症状と行動・心理症状の関係 認知症の中核症状の種類 記憶障害 見当識障害 失行・失語・失認 理解・判断力の障害 実行機能障害 認知症の行動・心理症状(BPSD)の種類 認知症のBPSD:心理(精神)症状 抑うつ、不安 被害妄想 幻覚 帰宅願望、夕暮れ症候群 睡眠障害 認知症のBPSD:行動症状 徘徊 攻撃的な言動 介護拒否 失禁 不潔行動(弄便) 食行動の異常 認知症の中核症状と行動・心理症状(BPSD)の治療 認知症の治療薬 行
認知症の症状は、中核症状と行動・心理症状(BPSD/周辺症状とも言います)の大きく2つにわかれます。 このページでは、中核症状と行動・心理症状の関係や、個別の症状、具体的な症例、介護現場で実践されている対応と改善策について解説します。 認知症の症状は、大きく2つに分けられる 中核症状と行動・心理症状の関係 「中核症状」とは? 記憶障害 見当識障害 理解・判断力の障害 実行機能障害(遂行機能障害とも言われます) 失語・失認・失行 「行動・心理症状(BPSD)」とは? 「行動・心理症状(BPSD)」の種類 不安・抑うつ 認知症による徘徊 弄便(ろうべん) 物盗られ妄想 認知症によるせん妄 幻覚 暴力・暴言 介護拒否 失禁 睡眠障害(不眠、昼夜逆転など) 帰宅願望 異食 認知症の症状は、大きく2つに分けられる 認知症では、脳の病的な変化や病気などによる脳の障害により脳の細胞が壊れます。その脳の細
介護者が苦慮することが多いのはBPSDです 認知症の症状には「中核症状」と呼ばれるものと、「BPSD(行動・心理症状)」と呼ばれるものがあります。かつてBPSDは、中核症状に対して「周辺症状」と言われてきましたが、近年は「BPSD(行動・心理症状)」という名称が一般的になりつつあります。 「中核症状」は脳の神経細胞が壊れることによって、直接起こる症状です。 具体的には、直前に起きたことも忘れる記憶障害、筋道を立てた思考ができなくなる判断力の障害、予想外のことに対処できなくなる問題解決能力の障害、計画的にものごとを実行できなくなる実行機能障害、いつ・どこがわからなくなる見当識障害、ボタンをはめられないなどの失行、道具の使い道がわからなくなる失認、ものの名前がわからなくなる失語などがあります。 認知症になれば誰にでも、中核症状が現れます。 一方、周囲の人との関わりのなかで起きてくる症状を「BP
認知症の人を介護する家族には、いろいろな立場の人がいます。多くは配偶者か子、そして子の配偶者がその介護にあたります。長年の臨床経験で、その関係性によって、本人への思い、また介護の考え方や仕方が異なると感じてきました。 今回のコラムでは、介護者が娘の場合について考えてみたいと思います。 須恵さんの娘 娘の気持ち 母親の思い 娘として、そして介護者として ユッキー先生のアドバイス 須恵さんの娘 上田須恵さん(仮名:78歳)は、3年前に夫を亡くし、現在は都内のマンションで一人で暮らしています。子供は長女の恵美さん(仮名:51歳)と長男の康之さん(仮名:49歳)の2人で、康之さんは広島市の会社に勤め、妻と高校生の男児と3人で生活しています。長女の恵美さんは、須恵さんのマンションには車で15分程度の場所に、夫と2人の大学生の女子と一軒屋で暮らしています。 いつものように恵美さんは、須恵さんのマンショ
認知症には中核症状とBPSD(周辺症状、または行動・心理症状)があり、その人の性格や生まれ育った環境、発症した症型によって現れる症状は変わります。 ここでは、中核症状とBPSD(周辺症状)の説明と、四大認知症と呼ばれるアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症について、それぞれの特徴、該当する症状、対応方法を解説します。 ※四大認知症をさらに分類すると、脳の神経細胞そのものが変化して起こる変性性認知症(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症)と、脳梗塞などの疾患や脳挫傷といった外的要因で起こる認知症(脳血管性認知症)に分かれる。 認知症の症状を知る 認知症の本質(脳細胞の障害)に起因する中核症状と、その中核症状を取り巻く行動・心理症状とも言われている周辺症状(BPSD)の2つがあります。 中核症状とは? 記憶障害や失見当(見当識)など
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