「推し」という言葉が苦手だ。 誰も彼もが「推し」という言葉を使う中、いにしえのオタクたる私はどうしても「推し」という言葉を自分のものとできない。 他人が「このキャラ推し」「推し俳優出てるから観てほしい」などというのは問題なく、 それでも自分の好きな人や物について「推し」とは言いたくなかった。 なんでかなーと思っていたが、 「好き」や「萌え」は自分の心に関する言葉で、 「推し」は行動を示す言葉だから嫌なんだとふと気がついた。 好き、ならばその形は千差万別だ。 好きだと公言してもしなくても、 金を遣っても遣わなくても、 心のなかでこっそりと愛でるのでも、 いつもは忘れていて時々思い返すのでも、 それはひとそれぞれの「好き」の形だ。 けれど「推し」となると、途端に行動を迫られる気がする。 その人を推挙し、その人を応援する行動や言動が伴う気がする。 SNS時代ではそれは正しいのかもしれない。 何か
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