――「蒼のカーテンコール」も『ARIA The BENEDIZIONE(以下、BENEDIZIONE』)で最終章となりますが、完成を迎えて率直な感想を聞かせてください。 佐藤 『ARIA』シリーズはもはや平常心で作り続けている感があって。今回は名取(孝浩)君に監督をまかせて『ARIA The CREPUSCOLO(以下、CREPUSCOLO)』に続いてやりきった感慨はあったのですが、「ああ、また『ARIA』の空気に触れられたな」という感覚が強いです。それも含めて『ARIA』という作品はすごいんだなと実感しています。 ――「すごい」というのは具体的にどのようなことでしょう? 佐藤 最初のシリーズから好きだという方はもちろん、途中から好きになってくれた方もたくさんいて、続いていくにつれて、見る側・作る側の垣根がだんだんなくなっていっている。最初はキャストが『ARIA』を好きになり、やがてスタッ