コンピュータをはじめとしたインターネットに接続する電子機器には、インターネットの標準的な通信手順を実現するためのTCP/IPソフトウェアが組み込まれています。近年では、一般のユーザが利用する情報家電や携帯端末などの電子機器にも使われるようになり、TCP/IPソフトウェアは広く利用されています。 これらのTCP/IPソフトウェアは、これまで多くのセキュリティ上の脆弱性が公表されてきました。脆弱性情報が公表されると、それに対応した対策情報も公表され、機器ごとに脆弱性対策が実装されてきました。これらの脆弱性は、内容を理解するためには高度な技術力を必要としますが、詳細な情報をとりまとめた資料がなく、このため、新たに開発されるソフトウェアにおいて、既に公表されている脆弱性対策が実装されていない場合が数多く見受けられます。 今回の調査報告書は、このような課題に対し、既に公表されているTCP/IPに係る