岡田克也外相は21日、インドネシアなどからの看護師、介護福祉士の研修生が日本語の壁などで国家試験に苦戦し、期待される合格者数が確保できない問題について「本国では優秀なのに日本で3年間研修しても受からず、帰国するようなことがあってはならない」と述べ、外務省内で試験などの見直しに向け議論を始めていることを初めて明らかにした。 この日、三重県四日市市で開いたオープンセミナーでの講演で話した。岡田外相は経済連携協定(EPA)に基づき来日した研修生について「漢字が難しく、ほとんどの人が受からないだろう」との認識を示し、「ほとんど落ちるという試験とはいかがなものか。彼らに課すような試験ではないのではないか」と疑問を示した。 講演後記者団に対し、研修生の意見も聴き、見直しに向けて外務省で議論をまとめたうえ、今後、厚生労働省など各省庁と協議する考えを示した。(中川史)