世の中はお金である。それはまちがいない。ただそれには人間関係というものが付随する。お金というものには、つねに人の存在がつきまとうのものだ。そういうことを考えると出てくる、あるひとりのニンゲンがいる。 カレの名前は杉山治夫。昭和50年代後半にフジテレビのワイドショー番組によく出てきた。杉山は当時、闇金業者の成金で、その厳しい取り立てで、自殺者も出たという。その杉山がワイドショーでよくやっていたことが強い印象をあたえた。 それがたくさんの万札を抱えてヒトに投げつけるというモノである。リポーターが、「そのお金は全部、ヒトの命だ」というとスイッチが入って、そのような行為におよんだのであった。 これはのちに、やらせのパフォーマンスだったことが判明するのだが、そこにいたるまでの杉山の立ち振る舞いがまたゲスさ全開で、その悪趣味なところがよけいに目を引いた。 しかしニンゲンは生まれたときからゲスなのではな