Part2では,エンタープライズ・アプリケーションの代表的なプラットフォームとしてJava,.NET Framework,スクリプト言語(PHP/Ruby/Perl)の三つを取り上げ,それぞれのフレームワークを具体的に紹介していきます。なお,Part1ではフレームワークの定義を「制御の反転(IoC)を利用して設計レベルの再利用をしているクラスの集まり」と説明しました。しかし現実には,フレームワークという言葉がもっとゆるい意味で使われることも多く,設計の再利用が見られないものにフレームワークという名前が付けられたり,逆にIoCの性質がありフレームワークと言えるものを単にライブラリやツールキットと呼称していることもあります。Part2では,Part1の厳密な定義に従い,IoCの性質が見られるものをフレームワークとして取り上げることにします。 Part2では個別のフレームワークについて概説します