最近「カサンドラ症候群」と呼ばれる、ASDの配偶者と情緒的な交流が持てないために心を病んでしまう定型発達者(特に女性)が増えていますが、興味深いことに彼女たちが指摘するASD配偶者の殆どが「受動型」なのです。積極奇異型や孤立型に比べて比較的問題の少ないと言われる受動型ですが、一体彼らの何がパートナーを苦しめるのでしょうか?どうやら仕事や社交の場で定型発達のようにふるまう「外モード」を離れて、家族やパートナー等彼らが「身内」と判断した相手にだけ見せる「内モード」が問題のようです。受動型ASD当事者の一人である私の感覚や過去の経験と照らし合わせながらこの「内モード」を考察してみたいと思います。 ①リラックスすると無口になり「自分の世界」にこもってしまう定型発達者にとって不可解な受動型ASDの行動の一つに、「親しくなった途端無口になり他人に興味を持たなくなる」というのがあります。 相手がそばにい