ユーザビリティは誰の問題? Web制作の現場で「ユーザビリティ」という言葉が注目され始めたのは2000年ごろからでしょうか。それ以来、Webデザインの専門誌では頻繁に取り上げられ、今ではWebサイトを評価する際の大きな指標の1つとなった感があります。しかし、その一方で、システム開発の現場では、ユーザビリティの概念はあまり浸透していない印象があります。 もちろん、多くのエンジニアが自分の開発するシステムに対して「どうすれば使いやすくなるだろうか」と日々考えています。しかし、「ユーザビリティ」という概念を自分の中でしっかり整理できているエンジニアは、まだまだ少ないように思います。また「ユーザビリティはデザイナーが考える問題だ」として、エンジニアがあまり積極的でないケースも見受けられます。 これは決して好ましい状況ではありません。なぜなら、高いユーザビリティを実現するには、デザインやコーディング