わたや・りさ 1984年京都府生まれ。京都市立紫野高校卒業。教育学部4年。17歳の時に執筆した『インストール』で第38回文藝賞受賞。次作『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞。今、好きな作家は、ダフネ・デュ・モーリア、スティーブン・キング。 京都弁がおっとりと静かに響くのに、感情が透けてみえるような視線や話す内容で、実にハッキリとした主張をする。そんな姿から、ふと、綿矢さんの小説『インストール』や『蹴りたい背中』の主人公の女の子独特の醒めた感じを連想したり。芥川賞受賞当時の可憐で楚々とした姿より、少し大人びた印象を受けた。 大学時代を振り返り、早慶戦や早稲田祭などの話題になると「楽しかった」と顔がほころぶ。受賞後に騒がれることもなく、平穏な学生生活を過ごした。コンサートのスタッフなどのアルバイトもした。「東京は人が多いし。こっちに来て大変だったんですよ、慣れるまで。やっと大学にも慣れてき