産業構造、経済構造、社会構造までをも変革する起爆剤がデジタル化である。仕事、生活、社会に存在する膨大のアナログプロセスを「デジタルデータ」という視点で捉え直してデジタル化することで、生産性の向上ならびに新たな価値の創出につなげることができる。IoT(モノのインターネット)の展開にともない、すべての産業領域でデジタル化が進展しつつあり、事業立地や技術開発の「再定義」が促されつつある。デジタル化は、産業・経済・社会に多大な影響を及ぼすといった認識でもって、新たな世界を切り拓いていかなければならない。物理的資産のデジタル化の価値、汎用技術としての位置づけ、海兵隊や先遣隊としての組織の必要性、エコシステムやリソース再配分の重要性、サービス志向デザインでの「気づく」「伝える」能力の必要性などを示しながら、デジタルデータの価値を駆動力にしたイノベーションについて述べる。