2025年、米の価格は前年比2倍以上になり、高騰は収まりを見せない。一方で、高騰による恩恵はほとんどなく、厳しい経営状況を訴える農家は少なくない。3月末には「時給10円」の改善を訴えたデモもあった。そこで、米農家を取りまく状況を調べてみると、規模によって収入に大きな差があることがわかった。一方、山形県では昨今若い新規就農者が増えてもいる。米農家はどうなっていくのか。山形県の米農家を中心に取材した。(文・写真:科学ライター・荒舩良孝/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 青山をトラクターで行進「令和の百姓一揆」桜の満開が発表された3月末、東京都心の青山から代々木公園までの道路にトラクターが姿を現した。その数、約30台。街ゆく人々も、ふだん街中で目にすることのないトラクターを珍しそうに眺めていた。 トラクターには「未来の子どもたちにも国産の食を味わってもらうために」「すべての農民に所
