インクジェットプリンターの設計を変えて純正品のインクカートリッジしか使えないようにしたとして、互換品のカートリッジを販売するエレコム(大阪市)などがブラザー工業(名古屋市)を相手取り、設計変更の差し止めと約1500万円の賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。朝倉佳秀裁判長は、設計変更が独占禁止法違反(不公正な取引方法)にあたると認め、約150万円の賠償をブラザーに命じた。 判決によると、ブラザーは2018年12月以降に製造・販売したプリンターについて、インクカートリッジの読み取り機能の設計を変更し、互換品を認識しないようにした。 排除は「公正な競争を阻害」 東京地裁 判決は、プリンター製造業者は、プリンター本体の価格を抑え、利益率の高い純正品のインクカートリッジを継続購入してもらうことで収益を上げていると指摘。純正品に比べ価格が安い互換品が売れれば、プリンター製造業者への経済的