キリスト教のニュースを報じる「キリスト新聞」の紙面が、七月に大きく変貌した。サイズを従来の半分のタブロイド判に縮小し、題字を縦書きの「キリスト新聞」から横書きの「Kirishin」に変更。写真やイラストを目立たせ、おしゃれな情報誌といった印象に刷新した。 発行する「キリスト新聞社」は、キリスト教関係の会社や団体が入居する東京都新宿区のレトロな四階建てビルにある。最上階の事務所に、五月の社長就任から間もない松谷信司(まつたにしんじ)さん(40)を訪ねると「既存の読者を意識しているだけじゃ、たぶん滅び行く業界だと思って」と危機感をあらわにした。背景には、信徒人口が国内全体の1%に満たないうえ、高齢化が進む日本キリスト教界の現状がある。「新聞を取らない若い世代に、どうやったら読んでもらえるかを第一に考えたんです」 キリスト新聞は社会運動家の賀川豊彦(一八八八~一九六〇年)らが、戦後すぐの四六年に