300平方メートル超に拡張された舞台でリハーサルに臨む京都市交響楽団のメンバーら=大津市のびわ湖ホールで2020年8月21日午前11時34分、濱弘明撮影 ウィズコロナの時代。クラシック音楽の演奏会も再開しつつあるが、主催者は大きな悩みに直面している。演奏者同士が「ソーシャルディスタンス」を保とうとすると、大人数のオーケストラはステージからあふれてしまう。結果としてコンサートで聴けるのは、モーツァルトやハイドンなど少人数で演奏可能な「古典派」の曲目に偏りがちだ。そんな中、びわ湖ホール(大津市)が23日の演奏会で、20世紀に初演されたマーラーの交響曲をフル編成で披露することになった。公演数の減少で多くのオーケストラが経営危機に立たされる中での新たな試みに、期待が集まる。不可能を可能にするためにどんな「裏ワザ」を使ったのか、リハーサルの現場を訪ねた。 約100坪の特大ステージ 公演2日前、21日