「宇宙条約」に落とし穴あり。月の土地をめぐる競争激化が起こる理由2016.08.21 17:108,283 塚本 紺 領土争いは人間の歴史の常。 2013年には月面探査機「嫦娥(じょうが)3号」によって中国は月へ行った3番目の国となり、ロシアの私企業は月面に調査基地を作る計画の発表をしたりと多くの国や企業が月面着陸に取り組んでいます。現時点で計画されているものが全て成功した場合、2020年までに様々な国や企業によって6回、月面着陸が行なわれることになります。 なんだか競争しているように見えますが、別に早くついたからって月の土地を領有できるわけではないんですね。 宇宙空間での争いを避けるために1966年に採択されたのが、「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」、通称「宇宙条約」。ここでは「天体を含む宇宙空間に対しては、いずれの国家も領有権を主張す