研究室のパソコンで、パピルスへのアクセスのしかたを示すオビンク教授。額縁に入っているのが本物のパピルス 名門オックスフォード大学が今夏、エジプトで発掘されたパピルス古文書をインターネット上に公開し、全世界の「しろうと考古学者」に解読の手助けを求めている。責任者ダーク・オビンク教授(54)は「日本からもキリスト教黎明(れいめい)期の謎の解明に参加してほしい」と呼びかけている。 古文書は、同大の研究者が19世紀末、カイロとルクソールの間にあり、古代エジプト時代から栄えた町「オクシリンカス」で発掘した約100万枚。2世紀の公文書が中心で、当時の支配層の公用語だったギリシャ語で書かれており、キリスト教がどう広がったか、当時の人々がどのような生活を送っていたかがうかがい知れる。 同教授によると、過去100年間、この古文書に取り組んだ学者は約15人で、解読できたのは1%にも満たない5000枚。そこで、