28日の記者会見で研究者はおわびの言葉を繰り返した。地元自治体は冷静に受け止めつつ、「市民は引き続き警戒を」と呼びかけている。 「一種の催眠術にかかっていた」 立川断層帯の地質構造を見誤った佐藤比呂志・東京大学地震研究所教授は、会見で謝罪の言葉を重ねた。佐藤教授とともに現場で調査にあたった石山達也同研究所助教も、「住民、社会に混乱を与えたことを申し訳なく思う」と頭を下げた。 誤りの原因について、佐藤教授は「断層を予想していた場所に人工物があった」とした上で、「バイアス(先入観)があったと思う」と厳しい表情を浮かべた。 佐藤教授は東北電力東通原子力発電所の敷地内の断層調査にもかかわっており、調査チームは今年2月、「活断層の可能性が高い」との報告書をまとめている。辞任の意向を問われ、佐藤教授は「資質がないので辞めろというなら職を辞したいと思うが、引き受けた限り、研究者として責任は全うしたい」と