世間一般では「疲れたときには甘いものを食べるといい」と言われています。 しかし、日本リカバリー協会の代表理事をつとめ、疲れと休息を科学的に研究する「休養学」の第一人者・片野秀樹博士によると、疲れた体が甘いものを欲することはあっても、甘いものに疲労回復の効果はないそうです。 疲労と食事・飲食の関係について、片野氏がこのほど上梓した『休養学:あなたを疲れから救う』より抜粋・編集してお届けします。 ■「食べない栄養」で体を休める 疲労回復や疲れにくい体をつくるのに、食事も大きな影響を与えます。こういうと「栄養のバランスのとれた食事をすればいいんでしょう?」と思うかもしれません。 しかし休養学では「食べないこと」や「食事の量を減らすこと」も重視します。食べすぎないことが体を休めることになると考えるからです。 ですから、休養のために何か特定の食べ物をすすめるというようなこともしていません。 現代社会