福岡県内で21日にあった実業団女子駅伝で、選手が約200メートルをはって進み、次走者にたすきをつなぐ場面があった。監督は棄権を決めたが、現場に連絡が伝わるのに時間がかかったという。その後、選手は足の骨折が判明。称賛の声の一方、陸上競技の専門家は「早めに棄権できていればよかった」と指摘する。 アクシデントがあったのは、全日本実業団対抗女子駅伝予選会(プリンセス駅伝in宗像・福津)。福岡県宗像市と福津市の6区間計42・195キロのコースの第2区(3・6キロ)で、岩谷産業(大阪市)の10代の選手が転倒した。選手は中継所までの約200~300メートルを四つんばいになって進んだ。右足のすねを骨折していた。すりむいた両ひざから血が流れ、中継所で待つ選手は涙をぬぐった。 沿道で応援していた男性(84)は、周囲の人と「がんばれ」と声をかけ続けたという。「責任感の強い選手。大したものだと拍手を送りたい」。一