書きたいものがなければどうするか。 まず厄介なことに、小説を書きたいという漠然とした気持ちと、この題材を書きたい、という具体的な感情は、かみ合わないことが多い。書いてみたい題材があっても実際に言葉にする気力は湧かなかったり、何かしら書きたくとも肝心の題材が無かったりする。しかし、後者はおかしい話で、「書きたい題材などないのに、にもかかわらず何となく書かなくてはいけないという気持ちにせっつかれる」という事態は、小説を書く人特有の、変てこな悩みである。 たまたま、ちくま文庫の井野朋也『新宿駅最後の小さなお店ベルグ』を読んでいた。 新宿駅最後の小さなお店ベルク: 個人店が生き残るには? (ちくま文庫) 作者: 井野朋也 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2014/12/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 著者は「新宿駅ビル地下のビア&カフェ『ベルグ(BERG)』
![書きたいものがないとき - 小説忘備録](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/dd4b529b72a6790006da411f6eb3021437961307/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51gyszqw-kL.jpg)