「親が経営している会社で働いているんですが、給料が5万円まで下がっています」ーー。弁護士ドットコムにこんな相談が寄せられました。 相談者の男性によると、会社の業績が悪化しているわけではなく、「無駄遣いをするから」などの理由をつけられているそうです。 親族とはいえ、一方的に給料を下げても問題はないのでしょうか。今井俊裕弁護士に聞きました。 ●職場に「同居の親族」以外がいるかで考え方は変わる 「給料の一方的な引き下げの有効性、適法性については、同居の親族のみが働いている職場か否かで適用される法律が異なってきます」と今井弁護士。 まず、同居親族以外の一般の労働者がいる場合はどうなるのでしょう。 「同居の親族以外の方も就労されているならば、労働契約法や労働基準法が適用されます。とすれば使用者の一方的な意思による引き下げは無効です。 労働契約法では、労働条件の変更は合意によらなければなりません。また