真っ白な顔にブルーの瞳。まるで童話にでてきそうな美しい容姿を持つオジロジカの小鹿だが、その容姿ゆえに母親から育児放棄されてしまった。 米ミシガン州にあるディア・トラックス・ジャンクションという農園で生まれたのは1週間半前のことだ。この鹿は、オジロジカに1パーセントの割合で生まれてくるという、遺伝的欠陥が原因で、白い被毛が大きく広がる駁毛(ぶちげ)の持ち主だ。 農場主であるヒラリー・パウエルさんが自宅前に設置された小さな囲いに近づくと、中にいた生後1週間の小鹿が鳴き始める。まだ膝丈ほどしかない小鹿は高い声でひっきりなしに鳴きながら、よちよち歩きでかけよってくる。 この声を聞くと、母性本能がくすぐられて離れることができなくなってしまうと語るパウエルさん。彼女は、白い顔のバンビにとってはかけがえのない母親なのだ。 ”ドラゴン” と名付けられたこの小鹿だが、生まれてすぐ、母親によって育児放棄されて