「女性初」。その言葉は、どんな世界においても、驚きと一種の華やかさを内包して語られる。しかし、その当事者たちは、多大なプレッシャーにさらされ、時には「女性初」の呪縛に自ら囚われてしまうことが少なくない。 1996年、JRA初の女性騎手としてデビューした細江純子にとっても、それは例外ではなかった。現在は、“ホースコラボレーター”として、テレビや新聞等での解説で活躍する彼女は、どんな思いを抱きながら競馬人生を歩んできたのか。四半世紀にわたる日々を振り返ってもらった。(全3回の1回目/#2、#3へ) 「武豊さんとスーパークリークに衝撃を受けて」 細江が騎手としてデビューした’96年には、他にも田村真来、牧原由貴子(現在の姓は増沢)の2名の女性騎手が同時にデビューを飾っている。 田村が現役騎手の娘だったのに対し、一般的なサラリーマン家庭の出身だった細江。中学生の時、初めて競馬中継を目にした日のこと
![JRA初の女性騎手・細江純子が告白する“現役生活5年間”の苦悩「ウワサ話が怖くて…」「相談しただけで恋愛関係だと誤解された」(音部美穂)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8b8d6cff07a8117731133c3e20ab8600c405583d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F0%2F9%2F-%2Fimg_090bdeeea3ed2e8275265398c9095193248891.jpg)