愛知県豊橋市の東北に位置する石巻山(標高:358m)はピラミッドのような三角形状をした山である。古代、石巻山の山頂には磐座の所に祠があったが、災害で倒壊したため、現在、別の場所に山上石巻神社が磐座として祀られている。石巻山には蛇穴、天狗岩、鏡岩、方位石があり、蛇神信仰や山岳信仰の活動の形跡が残っている。石巻山は山自体が御神体であり、縄文時代から神が宿る磐座でもあり、人が祈る祭祀場であり、古代人にとって活動の中心をなすものであった。まさに石巻山は酒井勝軍氏の唱えた「日本のピラミッド」の条件を満たした山である。 豊橋市市内は寺社仏閣が異常に数が多い。石巻山と市内の寺社の配置関係は神郷の石巻神社を始め東頭神社、浪ノ上稲荷社など40以上の寺社・仏閣が山を遙拝するように取り囲んで建っている。その中の多くは境内に石巻山遙拝石(メンヒル)を設けている。また古墳や遺跡、名所、旧跡が多く、古墳だけでも100