【ソウル=黒田勝弘】韓国高速鉄道(KTX)が中国高速鉄道の大事故で緊張している。このところ大小の故障事故が相次いでいるからだ。 韓国のメディアは25日、社説で「人ごとではない」(東亜日報)「大事故の前兆ではないか。KTXが心配だ」(朝鮮日報)などと一斉に警鐘を鳴らしている。 KTXはフランスの高速鉄道(TGV)を導入し2004年に開通。昨年からは国産車両も運行しているが、故障事故は一昨年が36件、昨年が53件、今年はすでに38件も発生しており、走行中の停止などしょっちゅうだ。 メディアは「事故鉄」とか「事故百貨店」と皮肉っているが、中にはトンネル内でのポイント故障による脱線や、モーター減速機の亀裂など大事故寸前のものもある。走行中の突然の停電で列車が長時間、立ち往生というのもある。 鉄道公社は原因の多くを占めるとみられている各種部品の交換を進めると同時に、政府の監査院も近く全面監査に乗り出