あけましておめでとうございます。株式会社ミツエーリンクスの黒澤剛志です。本稿では、昨年に引き続いて、2017年のWebアクセシビリティの短期的な予測を寄稿させていただきます。 WCAG 2.1 WCAG 2.0は2008年にW3Cの勧告(Recommendation)となって以来、国際的なWebアクセシビリティのガイドラインとして使われています。2016年のJIS X 8341-3の改正(JIS X 8341-3:2016)においても、当該JIS規格はWCAG 2.0と一致した内容[1]になりました。 一方で、W3Cの中ではWCAG 2.0以降のガイドラインに関する議論がなされています。大きくはWCAG 2.0の枠組みを維持したまま更新するWCAG 2.1とWCAGなどの枠組みそのものを見直すAccessibility Guidelines 3.0の2つがあります。 まず、WCAG 2.1