長崎市の市立中学校で男子生徒が校舎から飛び降り自殺したことをめぐり、当初は「転落死」と処理した市教委が、後に「自殺」と修正していたことがわかった。家族は再三にわたって「自殺」としての認定を求めていたが、市教委は修正したことを家族に報告、説明しなかった。 死亡したのは中学2年の安達雄大君(当時14)。04年3月10日、校内でたばこ所持を教師に見つかり、指導を受けた直後に校舎4階から飛び降りた。市教委は指導と飛び降りの因果関係はないとして、「転落事故死」とする事故報告書を県教委に提出した。 市教委はまた、文部科学省が同年実施した児童・生徒の問題行動調査には事案そのものを報告しなかった。「県教委から渡された調査項目に『自殺』がなかった」と説明している。 安達君の父敏昭さん(47)と母の和美さん(47)は05年9月、報告書を「自殺」に修正するよう要望したが、市教委は「事故報告書は事後に変更す