| トップページ | 次の記事 >> 2008年04月29日 (火)視点・論点「老いはこうしてつくられる」 京都大学霊長類研究所教授 正高 信男 こんばんは。日本はいまやまぎれもない高齢社会です。よく高齢化社会ということばを耳にしますが、高齢化なのではなく、まぎれもない高齢社会なのです。 さまざまな問題がそれに伴って噴出しています。例えば年金の問題、あるいは高齢者に対する医療費の問題等、経済的な問題がいま非常によく取り沙汰されているようですが、単に経済的な問題ばかりではなく、もっと深刻な問題が実はあるのではないかというのが私の意見です。 それは心の問題です。私は、京都大学の霊長類研究所というところに勤務しているんです。霊長類研究所というのはサルの研究をしているところなんですが、そうするとよく、いろんな人から同じ質問を受けます。それは人間とサルは結局のところどこが違うのですかという質問な