子どもの心の診療の中から思うこと、感じることを 綴っています。 (なお、投稿記事の内容はプライバシーに配慮しています) 私は嘱託医として児童相談所にも勤務している。 主な業務は療育手帳の更新、判定である。 先日の勤務の話をしたい。 療育手帳新規申請依頼のため、中学生女子と両親が児童相談所に来所された。 担当心理士からの情報によると、女子生徒は学習面での遅れがあるため現在特別支援教室に在籍しており、今後の進路として全日制の高校入学は難しいため、高等養護学校に入学するには療育手帳を取得している必要があり、学校教師より勧められ・・・とのことだった。学校からの情報(生活状況や学習状況など)は一切ない。 このような流れでの手帳取得はしばしばあることなので、通常どおりの業務で終わらせようと考えていた。 しかし、知能検査の結果は、療育手帳発行が可能なIQを若干上回っており(要は知的障害とは判定できない)