「私立京都芸術大を『京芸』『京都芸大』と呼ばないで」。京都市立芸術大(西京区)が企業や報道機関に対し、こう働き掛けを強めている。私立京都芸術大(左京区)とは大学の名称を巡り、訴訟までして争った間柄。確かに訴訟では、これらの略称を京都芸術大は使わないという和解が成立しているのだが、第三者が勝手に使うのまでは禁止していない。「京芸」「京都芸大」への市立芸大のこだわりが際立つが――。 両大学の名称を巡る争いは、約2年前にさかのぼる。学校法人「瓜生山学園」(左京区)が2019年6月から、運営する旧京都造形芸術大を文部科学省の許可を得て京都芸術大に20年度から改称する、という方針を市立芸大側に説明し始めたことが端緒だった。