2023年7月に厚生労働省から「国民生活基礎調査」の最新値が公表されました。2021年の日本における相対的貧困率は15.4%となっており、経済協力開発機構(OECD)が公表する各国の貧困率の最新値でみると、米国(15.1%)、韓国(15.3%)に抜かれ先進国最悪となったと報道されています。今回はこの日本の相対的貧困率について少し確認してみたいと思います。 相対的貧困率とは なぜ日本の貧困率が先進国最悪とされているのか 日本の進むべき道 相対的貧困率とは 相対的貧困率とは、生活状況が自分の所属する社会の大多数よりも、相対的に貧しい状態にある人の割合を指します。日本やOECDが定義する相対的貧困率は、等価可処分所得世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所の中央値の半分の額を下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合とされていま
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