ここ一週間、やたらと本を買って読みまくっていた。夏休みが近いからって事ではないけれども、大きな冒険物語のようなものをセレクションして集中的に読んでみた。 田中芳樹 「月蝕島の魔物 (ミステリーYA!)」 子ども向けの作品であるが、キングコングのノベライズを担当したあとの最近の田中は子ども向けを書いた方が筆が乗っている感がある。130冊を越える参考文献から描き出されたヴィクトリア朝イギリスの風景が楽しい。あとクリミア戦争のトラウマによって超絶的な戦闘力が封印されていた男主人公という設定に、なんか時代が二回りしてからトラウマ主人公を田中芳樹が書くようになったんだということに驚かされる。 荒俣宏「新帝都物語―維新国生み篇」 なんとここに至って帝都物語が本格的に復活である。今回、魔人・加藤と闘うのは新撰組の土方歳三である。維新という新しい国を形作る中、死者による鬼たちの幕府を作ろうとする陰謀に土方
![2007-07-28](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)