■[gig reviews] another silence@アサヒ アートスクェア 15/apr/06 part 3 part 2でアナザー・サイレンスの歌唱について後で述べると言ったので、私が思うところをここで書いておくことにする。 そもそも私は、ヴォーカル、特に即興でのヴォーカルに懐疑的であることは先で述べた。その第一の理由は、これまでにあまり衝撃を受けるような作品やパフォーマンスに出会ってないからなのだが、そこからさらに自分なりでその理由を探ってみる。即興による歌唱においては、口から音が発せられているという見た目の印象がある。そこから聴き手は無意識に言葉を期待する。言葉とは、つまり意味を伴ったものである。にもかかわらず、多くの即興によるヴォーカルは、言葉をあまり駆使していない。おそらく、そして一般的に考えても、言語の複雑さを即興という形に昇華しきれていないせいだと思うのだ。もし、こ