企業情報システムを開発した後でその効果を評価する---これは、企業にとって非常に重要なことではあるが、とても難しい課題である。企業情報システムにかかわる「永遠の課題」の一つと言ってもよいだろう。 企業情報システムの最終的な目的は、言うまでもなく、企業の利益や売上高を向上させることだ。そう考えると、効果を事業収益などの金額に置き換えて、ROI(Return On Investment)などを評価するのが最も分かりやすい。しかし、通常は収益に対する情報システムの貢献度合いが明確ではないので、効果を金額に換算するのは不可能に近い。 システムの利用回数や問い合わせ件数など、金額以外の非財務的指標で評価する方法もある。だがこの方法も、評価できる効果の範囲が、選択した指標が示す範囲に限られてしまうという問題がある。 エンドユーザーや経営層など、システムにかかわる人たちにアンケート調査を実施して、満足度
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