「当社のコンサルタントは、顧客企業に出向く機会が多い。外出先でもノートPCを常に使える環境を用意しなければ仕事にならない」─。世界で約1000人規模のコンサルタントを擁する米ガートナーでCIO(最高情報責任者)を務めるダーコ・ヘリック氏は、こう話す。 とはいえ、ノートPCの盗難や紛失に伴う情報漏洩リスクに対処しなければならないのは国内外を問わず、いずれの企業も同じだ。ここで、かたくなに持ち出しを禁じるのではなく、セキュリティ上のリスク低減と、モバイルならではの機動性を両立する策を検討するのが、これからの企業のあり方として重要になる。 解決を図る有力な手段の1つとして、にわかに注目を集めているのが、PC内のハードディスクを丸ごと暗号化する「HDD暗号化ソフト」だ。前出のガートナーも、全コンサルタントに支給するノートPCすべてに、HDDの暗号化を施しているという。 [HDD暗号化ソフトのメリッ