隠岐は、島根半島から北に40から80キロメートルの沖に位置し、約180からなる群島を形成している。日韓で領土対立が続く竹島も、行政区分上は島根県隠岐郡に属する。 有人島としての隠岐の歴史はとても長い。縄文時代以前から人が居住していたとも伝えられている。隠岐は石器に使用された黒曜石の産地でもあり、紀元前5000年前のものと見られる遺跡もある。 隠岐群島には4つの有人島がある。一番大きく、円形をしているのが道後(隠岐の島町)。さらに島前と呼ばれる西ノ島(西ノ島町)、中ノ島(海士町)、知夫里島(知夫村)の3つの島のまとまりがある。海岸全域が国立公園に指定され、近代的な人工物がほとんど見当たらない、実にのどかな島である。 日本唯一の葬送の島 島前の中ノ島に、「カズラ島」と呼ばれる無人島がある。上空から見れば、ひょうたん型をしている。島全体がカズラ(つる植物)で覆われていることから、いつしかこの名が