前々から気になっていた本を読み終えました。 経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策 作者: デヴィッドスタックラー,サンジェイバス,橘明美,臼井美子出版社/メーカー: 草思社発売日: 2014/10/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (11件) を見る 過去の経済不況(最近のものだとサブプライムローンに端を発したリーマンショック、あるいはそれ以前だとソ連崩壊後のロシアや1990年代後半に生じたアジア通貨危機など)の際に、各国政府が行った政策を一種の臨床試験とみなし、主に政府支出を削減する「財政緊縮策」と、あえて不況時に政府支出を増やす「財政刺激策」を比較し、何が起きたのかを調査した成果が読みやすくまとめられています。 財政緊縮策を行った国では、多くの人々が仕事を失い、健康を損ない、死んだ。そして経済は回復しなかった。 財政緊縮策を採用した国々(ソ連崩壊後のロシア、ア