無線タグとも呼ばれる「RFID(Radio Frequency IDentity)」は、非常にコンパクトで手軽に情報が記録でき、非接触型でセンサーの近くを通るだけで記録情報の読み書きが行える。物流や商店での商品管理、医療に安全管理など、バーコードに変わる次世代の商品や情報の管理システムとして、その将来性に大きな期待が集まっている。無線による情報通信だけでなく、ごく少量のデータの書き込みも可能なため、商品の製造場所や種類、賞味期限、流通経路などを逐一細かく記録していくことも可能だ。だが、この機能が裏目に出て、ハッカーたちの攻撃に利用されることはないのだろうか。オランダはアムステルダムにある大学の3人の研究者たちが、世界でも初となるRFIDタグ上で動作するウイルスを作成したと研究論文で発表した。 この論文をイタリアのピサで開かれた学会で発表したのは、Melanie R. Rieback氏、Br