【香港=竹内誠一郎】上海株式市場で4日、市場全体の値動きを示す総合指数の下落幅が、中国の民主化運動が武力弾圧された天安門事件の日付1989年6月4日と同じ64・89ポイントとなった。 事件からちょうど23年後の偶然の一致は中国のネット上で大きな反響を呼び、関連語の検索などが制限される騒ぎとなった。 4日の終値は前週末の2373・44から2308・55に落ち込み、下落幅は同市場で今年最大だった。4日午後、ネット上で数字の一致が指摘されると、「偶然にしては出来過ぎ」「政府の事件への対応に不満を持つ者の人為的操作では」などの臆測が広がった。 天安門事件は中国で通称「六四」と呼ばれるが、こうした事件の関連語は数日前から中国版ツイッター「微博」で削除の対象となっていた。香港各紙によると、上海市場の話題が広がると、「株式市場」や、上海証券取引所を指す「上証」などの経済用語もネット上で検索できなくなった