クリント・イーストウッド監督最新作。公開規模の小ささが気になりますが、とてもおもしろかったです。前のめりになって集中して鑑賞してきましたよ。謎の多い人物であるFBI初代長官ジョン・エドガー・フーヴァーについて、その謎に重きを置くのではなく、事実として有力な出来事をつなぎ合わせる描き方をしていて、ハッキリとした物言いではないのに少しもモヤッとしないあたりは、イーストウッド監督ってやっぱりすごいなぁと思いました。フーヴァー長官について何の知識もないボクのような人にも「あぁ、こういう人だったのかなぁ」というイメージを与えてくれる。見終えて一日経った今「イイ映画だったなぁ」としみじみ感じておりますよ。 生き馬の目を抜かんとばかりに盗聴を仕掛けていったり、武勇伝を誇張いっぱいに語ったりするフーヴァー長官ですが、その猜疑心と虚栄心は、すべてFBIというフーヴァー長官自身がつくった/守ってきたもののため