腔発を起こしたと思われる、ドイツの火砲(10.5cm leFH 18) 砲身が破裂し、大きく左右に裂けている 腔発(こうはつ)とは、砲弾(榴弾もしくは榴散弾)が砲身内で爆発する事故のことである。 大日本帝国海軍と海上自衛隊では膅発(とうはつ)、あるいは膅中爆発(とうちゅうばくはつ)や膅内爆発(とうないばくはつ)と呼ばれる。「とうないばくはつ」を筒内爆発とする表記は、文字を当用漢字で代用したものである。 広義には、弾頭内の火薬(炸薬)ではなく発射用の火薬(装薬)に起因する事故も含まれる。俗に暴発と言うことも多いが、こちらは正確には発砲動作自体は正常に行われたものも含む、使用者の意図を外れた撃発事故全般の総称である。また「早発」は砲弾が意図したよりも早く爆発することで、砲弾が砲口を出た後の事故も含む。 腔発は軍関係者をはじめとした銃砲ユーザーに最も恐れられている事故の1つである。拳銃程度であっ