東京や大阪が晴天にもかかわらず、「東海道新幹線は雪のため遅れが発生しています」とアナウンスされることがしばしばある。そういうときは、天下分け目の“あの場所”が雪に見舞われていることが多い。 世界一の定時運行性能を誇る東海道新幹線。その唯一の泣きどころが「雪」である。それまで秒単位の正確さで運行していても、雪が降ると途端に運行ダイヤが乱れ始める。東海道新幹線のルート上で特に雪が多いのが、滋賀県と岐阜県の県境に位置する米原・関ヶ原地区である。 関ヶ原一帯は世界有数の豪雪地帯 冬場になると、日本海から敦賀湾へ流れ込んだ湿った空気が琵琶湖の北東部をかすめ、伊吹山地と鈴鹿山脈の間の谷筋を抜ける。その際、米原・関ヶ原地区に大雪を降らせる。 同地区の年間降雪日数は約40日、降雪量は150~200センチメートルにも及ぶ。ちなみに、この地区にそびえる伊吹山で1927年に記録した積雪量1182センチメートルは
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