時は未来、今から100年後の2114年に、古墳と歴史の街・大阪の堺市で、ハニワをかぶった女性のミイラが発掘される。 不思議なハニワ・ミイラ発掘のニュースは日本中を騒がせ、多くの考古学者や有識者がこのミイラの解明に乗り出すが、「誰が埋めたのか」「何故ハニワをかぶっているのか」という、湧き上がる謎は解けない。 時は、遡ること2014年6月の現代、ひとりの女性が堺の地に現れた。百舌鳥(もず)という変わった名前以外、いつからここに居たのか記憶が定かではない。 ただ、ここ堺という土地に懐かしさを感じ、吸い寄せられるままに辿り着いた。彼女の記憶を探る旅が始まる…。 自分は何者なのか、どこへゆけばいいのか、そんな疑問を抱えた彼女はまず、堺市役所に向かった。まずここで堺市のことを調べて、記憶を取り戻すのだ。 彼女の話を聞いてくれたのは、市役所の「シティプロモーション担当」のウラベ課長だ。この部署は堺の魅力