小説版と違う賛否があるけれど、最低でも半日かけて読む小説でも漫画でも、二三時間の作品にするのだから何に着目して映画版を作っているのか、という視点で見るべき。本作はエンターティメントとして、日本の暦を作り直す主人公と周りの協力する群像、主人公と伴侶のいい関係と細やかな愛情を中心に素直によくまとめたと思う。 キャストは超ベテランや実力派で脇を固め見事に調和していて隙がない感じ。宮崎あおいさんは東京メトロのCMで着目して以来ぐんぐんとステップアップ。この作品でも、不慣れな主人公に刀を差してあげる前半のシーンが気に入っていて、その後の展開を予感させ記憶に残る。事実とも重なり何とも微笑ましいいいシーンだ。 残念なのはふたつ。主人公の立場とかステータスが説明不足。お目見えで碁を指すし、藩主から命を受けたり、副将軍ともため口だけど、その格や生活は感じらえない。何様って感じ。関和算との関係や暦作成のプロセ