iPS細胞から作りだした神経や筋肉の組織の中に、がん細胞が混ざっていないかを1000万個に1個のごく僅かな量でも見つけ出せる技術を国立医薬品食品衛生研究所のグループが開発しました。iPS細胞を使った再生医療は今後、脊髄損傷や心臓病など大量の細胞を移植する臨床研究などが進められることになっていて、これらの研究の安全性をより高められる可能性があるということです。 グループは、がん細胞が、ごく僅か混ざった大量の体の細胞を細かい区画で分けられたシャーレに入れ、がん細胞だけが生き残れる寒天を使って培養しました。そして区画ひとつひとつを特殊なカメラで撮影したところ、がん細胞が入っていた場合には1000万個に1個という量でも見つけ出すことができるようになったということです。 佐藤部長は、「iPS細胞を使った再生医療では、細胞の培養中にがん細胞ができる可能性がゼロではなく、がん細胞の混入があれば、高い感度